クラックは一度補修すれば大丈夫?

こんにちは!
神奈川県横浜市西区を拠点に、屋根塗装・外壁塗装工事、水まわり工事、店舗改装工事まで手がける株式会社住まい安心設計です。

今回は、
「クラックは補修すればずっと大丈夫?」
というテーマでお話します。

外壁にひび割れ(クラック)を見つけて、業者やDIYでいったん補修をしたあと、

「もう埋めたし、一生大丈夫でしょ?」

と思ってしまいがちな方、意外と多いです。
結論からいうと、“補修=一生安心”ではありません。
ただし、「どう直すか」「その後どう付き合うか」で、再発スピードと被害の出方は大きく変えられるのも事実です。

この記事では、

  • クラック補修で本当に止められるもの・止めきれないもの
  • なぜ“完全に二度と出ない”とは言い切れないのか
  • それでも長持ちさせるためのポイント

を、できるだけ正直にお伝えしていきます。


まず押さえたい前提:クラック補修=「現時点のリスクを下げる」工事

外壁のクラック補修は、ざっくり言うと

  • ひびから雨水を入れないようにする
  • 劣化の進行をできるだけ遅らせる
  • 見た目を整える

ための工事です。

つまり、

「今出ているひび割れによるリスクを減らす工事」であって、
「今後その壁が一切動かなくなる魔法」ではない

ということなんです。

建物は、

  • 温度変化(昼夜・季節)
  • 風・地震・地盤の動き
  • 経年による乾燥収縮

などで、これからもずっと少しずつ動き続けます。
この「動き」をゼロにできない以上、クラック再発の可能性もゼロにはできない、というのが現実です。


「ずっと大丈夫」とは言い切れない主な理由

① 建物そのものが動き続ける

モルタル外壁・サイディング・ALC…
どの外壁材も、温度・湿度・地震などでわずかに伸び縮みします。

  • しっかり補修したクラックでも、
  • その後の揺れや伸縮の“ストレス”が別のラインにかかる

結果として、

  • 同じ場所が再度割れる
  • すぐ隣に新しいクラックが入る

というパターンは、現場でもよくあります。

② 元々の「構造的な弱点」がある場合

  • 柱や梁が集中する部分
  • 開口(窓・ドア)まわり
  • 境界ギリギリに建っている家
  • 墨出しや納まりがシビアだった部分

もともと力が集中しやすい場所は、
補修後もクラックが入りやすい場所である事実は変わらない、という問題があります。

③ 補修のやり方次第で「持ち」が全然違う

同じ「クラック補修」といっても、

  • 表面をちょろっとコーキングでなぞっただけ
  • Vカット/Uカットをして、奥までシーリング+弾性下地→弾性塗料で仕上げた

では、耐久性がまるで別物です。

表面だけの補修だと、

  • 早ければ数か月〜数年で再度ひび割れ
  • 雨水の侵入も止めきれない

ということもあります。

④ 周辺を含めて「面」で直さないと、線だけでは耐えきれない

クラック一本だけピンポイントでいじるより、

  • その周辺一帯を下地から整えて
  • 面として塗膜をかけ直す

方が当然強くなります。

逆に、ひびの線だけをいじっても、

周りは古い塗膜・古い下地のまま
→ 負荷がそちらに逃げて、新しいクラックが出る

ということが起こりやすくなります。


じゃあ補修の意味はない? → そんなことはありません

ここまで読むと、

「どうせまた割れるなら、補修してもムダなのでは?」

と感じるかもしれませんが、これはちょっと極端です。

クラック補修には、はっきりとした意味があります。

  • 雨漏りのリスクを下げる
  • 下地(木部・鉄骨・断熱材)の劣化スピードを落とせる
  • 外観の印象を整え、資産価値を守る
  • クラックを放置して起きる
    「外壁ごと張り替え」レベルの工事を先延ばしできる

つまり、

「一生全く割れない壁にする」のではなく、
「割れても被害が出にくい状態を保つ」「次の大掛かりな工事までの時間を稼ぐ」

ための工事だとイメージしてもらえればOKです。


「できるだけ長持ち」させるためのポイント

① クラックの“原因”を見たうえで補修方法を決める

  • モルタルの乾燥収縮が原因なのか
  • 構造上の動き(地震・たわみ)が大きいのか
  • サイディング同士のジョイント部分なのか
  • ベランダまわりなど、防水に絡む場所なのか

原因や場所によって、

  • 使う材料(シーリング/フィラー/弾性塗料)
  • 補修の深さ(表面だけ/V・Uカットまで)

は変わってきます。

「とりあえず埋める」補修ほど、再発が早いと思ってください。


③ “線”ではなく“面”で直す

  • クラック部分だけをちょんちょんと補修
    よりも、
  • 周囲を含めて1面として下地調整+塗装

をした方が、

  • 塗膜の厚み
  • 動きに対する追従性
  • 見た目の自然さ

がぜん違ってきます。

外壁塗装のタイミングで、

「クラック補修+全面塗装+シーリング打ち替え」

までセットで行うのが、一番再発とコスパのバランスが良いパターンです。


④ 定期点検で「再発の芽」を早めにつぶす

どれだけしっかり補修しても、

  • 地震
  • 台風・暴風雨
  • 経年変化

などで、新しいクラックが出ることはあり得ます。

大事なのは、

「ひびが出た瞬間にアウト」ではなく、
「小さいうちに見つけて、軽微な補修で済ませる」

というスタンスで付き合うこと。

  • 1〜2年ごとの簡易点検
  • 大きな地震・台風のあとにだけ、ぐるっと外周チェック

このくらいでも、“手遅れ”になるリスクはかなり減らせます。


DIY補修だけで済ませると危ないケース

よくあるのが、

  • ホームセンターのシリコンをそのまま打ち込む
  • 上からペンキを塗って“線を消す”だけ

といったDIY補修です。

正直に言うと、これらは

  • 一時的な見た目ごまかし
  • 塗装が乗らない
  • 将来、プロが直すときに一度全部剥がす手間が増える

ことが多く、かえって遠回りになるケースが少なくありません。

もちろん、
「どうしても今月は応急処置だけ」といった事情もあると思いますので、
そういう場合は、将来の本格補修を前提にしたやり方を選ぶのが無難です。

(※そのあたりの“応急と本格の線引き”も、ご相談いただければアドバイスできます。)


足場サブスクを使うと、「クラック補修+外壁・屋根のトータルケア」が現実的に

外壁クラックをきちんと直そうとすると、

  • 足場を組む
  • クラック補修
  • 外壁塗装
  • 目地シーリングの打ち替え
  • 必要に応じてベランダ防水・屋根点検

といった内容が“セット”になることが多いです。

そこで当社では、

月額500円で、工事のときの足場代が実質無料になるサブスクサービス

をご用意しています。

これを使っていただくと、

  • 「せっかく足場を組むなら」
    クラック補修にとどまらず、外壁全体や屋根・ベランダも一緒に健康診断
  • どうせやるなら
    次の10年を見据えたトータルメンテナンス

という発想に切り替えやすくなります。

結果として、

  • クラック再発のリスクを下げる
  • 雨漏りなどの“手遅れ工事”を防ぐ
  • 足場を何度も組まなくて良いので、トータル費用も抑えられる

というメリットがあります。


まとめ 〜「一生大丈夫」じゃないからこそ、上手に付き合う

  • クラック補修は、「今あるリスクを下げる工事」であって、「永遠に割れない壁を作る魔法」ではない
  • 建物は今後も動き続けるので、再発ゼロを保証することは誰にもできません。
  • その代わり、
    • 原因に合った補修方法
    • 弾性・高耐候の材料選び
    • 線ではなく面での補修
    • 定期点検
      を組み合わせることで、再発スピードと工事規模を確実にコントロールすることはできます。
  • 足場サブスク(月額500円)を活用すれば、
    クラック補修+外壁塗装+目地・屋根・ベランダまで含めたトータルメンテナンスが現実的なプランになります。

「このひび、一度直したけどまた出てきた気がする…」
「写真で見てもらって、どのくらいのレベルなのか知りたい」

そんなご相談だけでももちろん大歓迎です。
一緒に、“無駄なく・長く安心できる”クラックとの付き合い方を考えていきましょう。


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